実際にベトナムから始めてみて

photo credit: Hanoi night, 9/2014 via photopin (license)

 

前回の投稿で、宣言していたとおり、ちょっとベトナムに行ってきました!

今回はその報告と学んだことについて話したいと思います。大丈夫、”報告”という退屈そうな単語に騙されないで。あなたのドーパミンの分泌量は増やします。

工夫で何とか…

まず言いたいのは、私には海外渡航が、ちょーっと大変だということです。具体的に例をあげると、とっさの対応ができない、簡単に疲れがたまる、朝が早過ぎると寝込む等など、ぼちぼち旅向きではありません。

だからといって、やりたいこと/やるべきことを諦めたくはありません。なので、毎回工夫で大体は何とかします。

ただ、今回のベトナム行きは事前準備が大変だった、というか怖かったです。ベトナムの空港について調べていると、幾つかの英語のフォーラムで「ベトナムの税関で賄賂は必須!」(注・賄賂を渡すのは違法です)とか、「あんまり金目のデバイスを持っているとイチャモンをつけて取られる!」などといった恐ろしげな情報が出てきたからです。「流石にそれはないのでは…」という疑いも、「ベトナムの2大国際空港、「アジアの空港ワースト10」にランクイン」といった情報に吹き飛ばされ、いつもの1.6倍の準備をしました。

・ベトナムの2大国際空港、「アジアの空港ワースト10」にランクイン

良くも悪くも想定外!

ただ、私が想定していたことは色々現実とは違っていました。まず、ベトナムの空港に着いて一番感じたことは、職員の方の適当さでした。もう少し積極的かつ気まぐれな腐敗っぷりに遭遇すると思ったのですが、良くも悪くも適当でした。

本当に待っていた恐怖は、道路の混沌具合…!バイクが道路を埋め、我先にと追い抜こし合います(赤信号は気分で守るもの)。しかも、横断歩道が殆どないので、そのバイクの濁流を渡らないといけないのです。一応、地元の人達は高度な追い越しテクニックを持っているので、こちらがゆっくり歩いていれば見事に避けてくれます。ただ、気になって調べてみた交通事故死亡者数(2014年度)は、8,996人と、日本(4113人)のほぼ倍でした(道路向かいのカフェに行くときに感じた命の危険は勘違いではなかった…)。

他に思っていたのと違ったこととして、社会的特徴があります。農耕型社会としての歴史が長い国はヒエラルキーのはっきりした、やや受け身な社会構造になりやすく、ベトナムもその例外ではないと思っていましたが、実際に見てみると、それ以外の要素も多く、簡単にパターンに分けれるものではないと気付きました。

 

始めてからが本番

このように、実際に行動した時に遭遇する情報量は予想以上でした。ジム・ロジャーズという投資家がいますが、彼は過去に世界を2周しており、冒険投資家とも呼ばれます。世界旅行も世界の変化を実際に見て回る意味合いがあるのでしょう。彼は中国の台頭もかなり早い段階から察知していましたが、それも現地での経験が生きたのではないでしょうか?

そして、情報や体験だけでなく出会いも行動することで増えるものだと実感しました。今回、思わぬ縁からベトナムで初のビジュアルノベルゲームを開発している「Dream Orbital」というグループから話を聞かせてもらいました。政府による規制や資金調達など困難は絶えないそうですが、「ベトナムのゲーム文化の幅を広げたい。好きなものを広めたい」と語る彼らには大きく刺激されました。

このライフエンジンに影響され、積極的に動き始めたわけですが、今にして思うと、以前は初動の壁がとても高いものに感じていました。しかし、実際は動き始めてからの道に多くの山と谷があり、初動の壁は小さなものだと気づきました。良くも悪くも始めてからが本番なのだな、と強く実感できる経験が得られた滞在でした。